それは今週始めの出来事でした。
朝の身支度をかなりスムーズに済ませたジェイクが、私のiPadで遊んでもいい?とお願いしてきました。 週末は宿題も公文ブックも頑張ってたので、10分だけならいいよと許しました。
学校に行く時間になったので、ガレージで靴を履いて車に乗ろうとしたところ、ジェイクの手には私のiPadが。
「ジェイク! iPadは家から持ち出しちゃ行けないって何度も言ってるでしょう!?」と私が注意すると、大げさなリアクションをしたジェイクの手からiPadがするりとぬけ、ガレージにある二段のコンクリートの階段に直撃!
恐る恐る拾ってみると、スクリーンはしっかり割れてました。
拾う寸前まで、態度悪く口答えしていたジェイクも、壊れたiPadを見た瞬間に大泣きし始めました。 一昨年のクリスマスプレゼントにもらったこのiPadは、私が長い間欲しかったものだったので、プレゼントを開ける私にジェイクはとても嬉しそうに「You are gonna like it!」と眼を輝かせながら私のリアクションを待っていたのを思い出します。
今まで物を壊したことがあっても、ここまで高価なものを壊したのは初めてだったので、ジェイクにとってはかなりショックだったのでしょう。
この数週間ジェイクは口答えも多くなってきたし、やるべきことも素直にすぐに取りかからず私もブンも少しイライラしていました。 なので、このiPad事件が起きたときは私も真っ赤になってジェイクに怒鳴りました。
「どうして言うことを聞かないの!?」
「明日のC君のお誕生日は取り消しだからね!」
「一週間は電気機器(ゲーム、テレビ)は一切なし!」
泣きじゃくるジェイクをブンが車まで連れて行き、私は怒りの角を出したまま会社へ行きました。
会社に到着すると、同僚のDが「おはよう〜」と声をかけてくれました。 Dは3人の息子(20歳、18歳、12歳)を持つベテランパパ。 仕事もすごくできるし、とても頭のいい人なので、ジェイクのiPad事件について彼に相談してみました。 まず、朝のiPad事件について説明をし、以下も付け足しました。
- ここ数週間ジェイクの態度が悪いこと
- バツとして水曜日にクラスで唯一仲良くしているC君のお誕生会の予定があるが、行かせないことを検討していること
誕生日会は大抵週末に呼ばれることが多いのですが、なぜかC君のお誕生日は学校が半日である水曜日の午後からでした。 私もブンも仕事があるし、義理の母は運転ができないのでパーティー会場までジェイクを連れて行くことが不可能なので、通常だったら不参加ですが一番仲良しのC君は今学期が終わったら転校してしまうので、C君のお母さんに学校が終わったらジェイクも一緒にパーティー会場までまで連れて行ってもらうようにお願いするつもりでした。
そこまで話すとDは、「そうかー。 ジェイクはC君の転校についてはどんな感じで向き合ってるの?」と聞かれました。
考えてみたら、ジェイクの口からはあまりC君がいなくなってしまうことに対して寂しいとか悲しいとかいうコメントを聞いていないことに気がつきました。
Dはこういいました。
「男の子ってそいういうシチュエーションと向き合うのが下手なんだよ。 女の子と違って上手に心の悩みを吐き出せないから、悪態や怒りで悲しいことをディールすることが多いからね。ボクの一番したの息子も、ここ数週間本当に態度が悪くて何が原因なのかさっぱり分からなかったけど、よくよく考えてみるとボクの父、つまり彼のおじいさんが2週間入院していて、その悲しみせいだったってことに気づいたんだ。」
「何があっても誕生日会だけはキャンセルしないほうがいいよ。 iPadの件と誕生日会は別件だから。 罰としてジェイクが楽しみにしているものを取り上げるよりも、どうやってジェイクが壊れたiPadの責任を果たすかということをしっかり話し合った方がいい。」
「世の中全てのことにお金がかかる。 だからジェイクが洗車をしてくれたら、払うはずだった洗車代が浮いたお金をiPad修理費にあてがうとかいいアイデアだと思うんだけど。」
さすがです、D。
さて、その夜家に帰ると、ジェイクが私の顔を見るなり手紙を手渡してくれました。
「ママ、ごめんなさい。」と素直な一言をいいながら。
かわいすぎます。 怒る気も失せちゃうよなー。
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