今回の妊娠で付きまとっている3文字。 それはAMA (Advanced Maternal Age)。 35歳以上は高齢出産のカテゴリに入るので、今回はGenetic Couseling と呼ばれる遺伝カウンセリングも勝手に診察内容の一部としてカリキュラムに入ってました。 前回ジェイクを妊娠していたときも、ダウン症の恐れがあると言われてこのカウンセリングを受けたことがあったので、何となく覚えていましたが、内容は殆ど同じ。
カウンセラーの方は、偶然にも日本人の女性でした。 20代後半と思われる若い方でしたが、しっかりと説明してくださいました。 カウンセリングはいつもは英語で行っているみたいで、日本語でも英語でもいいですよといったのですが、一生懸命日本語で説明してくださいました。
カウンセラーの方には、私とブンの人種や兄弟、姉妹、家族などの簡単なヘルス・ヒストリーを聞かれました。 主に染色体の病気がある家族がいるかということが、カウンセラーの方が一番注目していること。
生まれてくる赤ちゃんに染色体異常があるかないかということを、妊娠中期に入るころからチェックすることができるプログラム内容をいくつか説明されました。 でも、私は羊水検査もAFPの血液検査も全く興味がないので全てパス。 AMAの妊婦さんには、こういうスクリーニングのオプションがあることを説明する事は、カリフォルニアの州法の1つみたいですね。
私は前回の妊娠中にこのスクリーニングのプロセスを受けた経験が、今回の妊娠中「命」に対する向きあい方に自分なりの自信となってつながっている事が分かりました。
前回は、2回目の超音波検査で赤ちゃん(ジェイク)の浮腫、足の長さ、心臓に見える点などを指摘され、病院からオファーされたときにあまり何も深く考えずに受けたAFP血液検査の結果にかなり動揺し、最終的には羊水検査も行ったので、当時オファーされていたスクリーニングを全て受けたことになります。(5年後の今は、さらにオプションが増え、多くて5種類くらいのスクリーニングを受ける事ができるみたいです。)
なんといっても、検査結果が出るまでが本当に辛くて、このプロセスの間2ヶ月近く精神的につらい妊娠時期があったことを今でもはっきりと覚えています。 初めての妊娠で不安も多いのに、検査を受ける事によってさらに大きな心配になってストレスを感じ続けていました。
あのとき、流産を引き起こしてしまう可能性が少なからずあると言われている羊水検査を受ける決心をするまでに、私が心の底から実感しなければならなかった1つの答えを自分の中で見つける事ができました。 それは、お腹の中に宿った命がどんな状態であろうとも、神様が授けて下さった命には変わりなく、私は母親として全力でこの命を守らなければいけない使命があること。
スクリーニングのプロセス中、私は染色体の病気、特にダウン症について貪るようにインターネットで情報を収集していました。 その時に沢山のサイトを訪れていたのですが、ダウン症の方、またはダウン症の子供を持つ親のサイトでは、私が今までどれだけ浅はかに命の価値を理解していたかということを、本当に深く思い知ることができたのです。 障害者が幸せでないというイメージを、勝手に作り上げていたのでしょう。 ある意味、容姿やステータスのみで人間の価値を見いだしがちな世の中のスタンダードを考え直すことができるのは、こうやって障害を持ちながら生きている人たちから多くの事を学ばせてもらうことができるし、何と言っても障害を超えて生きている人たちからは、圧倒的なバイタリティーを感じずにはいられません。
なんていうか、前回の経験は自分が母親になるということをしっかり自覚するために神様が私に通させてくれた道なんだと実感しています。
そして、今回は私の中に宿った命を全力かけて産む意思がある限り、今現在はスクリーニングの必要性を感じていないということを、カウンセラーに伝えました。
もちろん、スクリーニングをすることにより心の準備をしたいという気持ちが1パーセントもないというわけでもないのですが、スクリーニングはオプションなので、お金がかかるし、なによりも今回は前回よりももっと安らいだ気持ちで妊娠期間を過ごしたいと思っています。
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