東日本大震災が起こってから立て続けに入ってくる訃報には、災害被害者の方たちや、命を落とされた人たちの親族、友人の方たちの心境を考えるだけで胸が締め付けられる思いです。
これほどのスケールの大きな悪夢の中で、ご遺族や被害者の方たちにはもうお慰めの言葉さえ見つかりません。ただ呆然とつけっぱなしのテレビの前で驚愕しているのが現状です。
個人的なことですが、海外在住の私にとってこういうときに辛かったのが、日本にいる家族と連絡が取れなかった時間の長さでした。 幸い妹が「とりあえずみんな無事だから心配しないでね。」という短いメールを夜中に送信してくれていたので、連絡が取れるまでなんとか冷静を保ことができたんだと思います。
一昨日の晩は、いつもにまして眠りが浅く、お腹が痛くておきました。 一昨日仕事を休んでしまったので、昨日の朝はめずらしく早く起床してすぐに携帯をチェックしてメールやテキストを読み始めました。 まず、「あれ?」と思ったのは妹からのメールの件名が「とりあえず」。開いてみると皆が無事だという内容。 そして電話の着歴もMさんから夜中に電話と留守電が入っていたので、何かがおかしい!と察しました。 留守電でMさんが12時過ぎの夜中に電話をかけて申し訳ない。 留守電を聞くのが朝になってしまうと思うけど、日本で大地震がおきて大変なことになっているという内容を聞いた瞬間、急いでテレビをつけました。 ジャパンTVにチャンネルを合わせると、まず目に入ったのは宮城気仙沼港の火の海でした。 画面左上には「国内最大級地震M8.8」というタイトルがあり、「震源地はどこなのか?」「災害規模は?」と頭の中に猛スピードで浮かび上がる質問に対してニュースだけでは情報収集が追いつかず、急いでノートパソコンを開きながらブンを起こして事態を伝えました。 2階ではブンが彼のノートパソコンを開きながら、TVでCNNやアジア系のチャンネルを見ながら情報収集し、3階のロフトでは私が同じように事態の深刻さを必死に検索しました。 急いで受話器を握り、日本の実家や家族の携帯に電話しましたが、どの番号も不通。 焦る気持ちが高ぶる中、メールを送信しましたがこれも送信不可能のメッセージがすぐに戻ってきてしまいました。 そんな中、会社の上司や同僚から「日本のご家族の安否は?」「私たちに何かできることはあるか?」というメールやテキストが入ってきて、もう何がなんだか分からない、一体どうしたらいいのか?という途方にくれた状態に陥りました。
とにかく妹からの短いメールの一文を心の支えに、ニュースやネットで事態を把握しはじめました。
状況を理解し始めればするほど、この震災が与えたダメージの大きさに愕然とし、一日中TVをつけたまま、落ち着かない心境の中で一応最低限の仕事をこなした形の一日となりました。 お昼頃に中毒症の検査のためにまた病院に行かなければならなかったのですが、車の中でもブンとずっと震災について話をしていました。 中毒症になってしまう可能性がある中、正産期に入った今、できるだけ早く出産したいと思っていたのですが、日本の家族と連絡が途絶えたまま、出産になってしまうのは避けたい・・・と思い始めました。
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