月曜日の午後11時ごろ私の大切なお友達のレイニーが静かに息をひきとりました。
まだ、彼女の「Hi, Honey...」と呼んでくれる声がしっかりと私の耳の奥に残っています。
もう、あの声が聞けないと思うと本当に寂しくて悲しいのですが、イエス様を通して私たちは天国で再会できると胸に言い聞かせて、時と共にこの悲しみを乗り越えていかなくてはなりません。
彼女の娘、私の大切な同僚かつ親友であるパメラは、悲しみに打ちひしがれています。 パメラには、適切な言葉も思いつかず、なんとかして慰めようと必死になる反面、神様はこの悲しみの中で彼女とレイニーの美しい親子の絆を改めて再確認しているような気がしてなりません。
レイニーは、驚くほどの美貌を持った女性でした。
87歳にしてあの美貌ですから、若かったころの彼女の容姿は想像すらつきません。
一度だけ彼女の昔の写真を見たことを思い出しました。 パメラが職場に古い新聞の記事を持ってきてくれたのです。
実はレイニーのダンナさまは元メジャーリーガー。 50年代のメジャーリーガーは今ほどお給料をいただいてなかったので、地味なものだったとパメラは言いますが、新聞に掲載されていたレイニーの写真はハリウッドの女優に負けないくらいの美しさで息を呑んだ記憶があります。
そういう世界にいた彼女なのに、高慢さのかけらもなく常に周囲の人のことを優先する・・・ そんな人でした。
人に迷惑をかけるのが大嫌いで、パメラに電話口で怒られているのを聞いたことがあります。
「お母さん。 何言ってるの? そんなの全く問題ないのにどうして私に頼んでくれないの?」・・・というかんじの会話が多かったです。
レイニーに何かをプレゼントすると、彼女は必ず直筆で丁寧に書かれたお礼状をくれる人でした。 一度、彼女が焼いてくれたクッキーのお礼に我が家のBOYSが大喜びで食べる姿を写真にとってTHANK YOU CARDを作ったのですが、そのカードに対してのお礼を何度も何度も数ヶ月に渡って言ってくれました。
「あのカードはまだ、暖炉の上に飾ってるのよ。」と電話で話すたびに嬉しそうに・・・。
レイニーがこの世を去る前に、私は電話口で彼女にお別れをすることができました。
体の機能が低下していく中、聴力は一番最後に衰えるものだとお医者さんがおしえてくださり、ベッドで横たわる彼女にパメラが電話を近づけて私の言葉を彼女に聞かせてくれたのです。 すでに言葉を話すことができなかった彼女の代わりにパメラが泣きながらささやいてくれました。 「Miki, she loves you so much.」
レイニーは、愛する人に囲まれながら安らかに永眠しました。
美しく一生を生き抜いたレイニーのことを、私はしっかりと胸の中に刻み、彼女の素晴らしい人間性から学ばせていただいた多くのことを忘れずに生きていくことを誓います。
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